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Lancer EVO X Impreza WRX STI : スポーティ・ファミリーカー対戦、スバル『インプレッサWRX STI』VS. 三菱『ランサーエボリューションX(テン)』

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スポーティ・ファミリーカー対戦、スバル『インプレッサWRX STI』VS. 三菱『ランサーエボリューションX(テン)』

Tags: SUBARU, MITSUBISHI, WRX, EVOLUTION, STI, LANCER, MASAKI NISHIHARA, GYMKHANA
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スポーティ・ファミリーカー対戦、スバル『インプレッサWRX STI』VS. 三菱『ランサーエボリューションX(テン)』
数々のラリーにおいて輝かしい実績を誇る伝説の2台。2007年の末を飾るのに相応しい、ファン待望のマッチがいよいよ実現した。

NihonCarでは、これまでに『インプレッサWRX STI RA-R』(300台限定生産)や『ランサーエボリューションIX ワゴン』(2000台限定生産)といった夢のモデルのハンドルを握る光栄なチャンスに恵まれてきた。
常に並び称されてきた『WRX』と『エボ』だが、それぞれ独特の個性をもち、ドライビングにおいても自己主張のはっきりとした走りを見せ付けている。それだけに難しい、両モデルの比較評価。どちらが勝っているのか、はっきりと答えられる人はいないだろう。今回、2台の「スポーティカー」(この2モデルを、「スポーティカー」と定義すべきかどうかは別として)、新世代モデルでの比較分析に敢えてチャレンジした我々だが、結局はっきりとした白黒をつけることはできなかった。


Subaru WRX STI Versus Mitsubishi Lancer Evo X, HDTV
(WMV9HD 720p Direct Download "Right click, Save as…")

車種紹介
スバル『インプレッサWRX STI』
新型インプレッサは、そのデザインが様々な議論を呼び、中には厳しい評価も見られた。NihonCarでもすでにS-GTバージョンのテストドライブを実施したことが記憶に新しい。サイドステップ、フロント・リアバンパー、ダブルマフラーなどでよりスポーティにドレスアップし、自己主張のやや強いクルマに仕上がっている。エクステリアだけでなく、インテリアにまで一貫してあしらわれている「STI」のエンブレムにインプレッサの誇りを感じさせる。

三菱『ランサーエボリューションX(テン)』
『ギャランフォルティス(海外名・ランサー)』の後継車として華々しいデビューを飾った『エボX』。インプレッサとは対照的に、発表と同時に、そのアグレッシブで、かつこれまでの三菱車の常識を卓説する革新的なデザインで多くのファンを魅了することを得た。
『WRX』同様、アグレッシブなエアロパーツでドレスアップした『エボX』。特にそのリアスポイラーは、圧倒的な存在感でありながら美しいラインでファンの評価を得た。しかし、一度車内に落ち着くと、あたかも『ギャランフォルティス』のベースモデルに乗っているかのような印象で、インテリアに関してはもう少しこだわりの欲しかったところだ。『エボX』専用のアクセサリーも用意されているものの、実際には『ギャランフォルティス』との違いのあまりない仕上がりになっている。プラスチック素材の安っぽさなども気になり、個人的には『エボIX』のインテリアの質感が惜しまれる。

特性
スバル『インプレッサWRX STI』
4WD
最大出力308ps
最大トルク422Nm
車重 1470kg

三菱『ランサーエボリューションX(テン)』
4WD
最大出力280ps
最大トルク422Nm
車重 1420kg(RS)

スポーティ・ファミリーカー対戦 『WRX STI』 VS. 『エボX』
『インプレッサ』や『ランエボ』を、我々はあえてファミリーユースのスポーティカーと分類する。気を悪くするファンも多くいることだろう。しかし、現実問題として、両モデルとも「スポーツカー」や「ハイパフォーマンスカー」といったカテゴリーよりも、「スポーティ・ファミリーカー」クラスが最も適当なのである。
先代モデルと比較して、技術的にも優れ、さらに「速く」なっていることは確かだ。しかし、これまでこの2台を「伝説」の存在とさせていたものはなんだったか? それはあの変速のたびに体中を走りぬけたアクセルの凶暴なまでのレスポンス、ブレーキペダルの反応の鋭さ、音を聴くだけでアドレナリンが急上昇しそうなあのエンジン音。そんなエキサイティングなドライビングプレジャーではなかっただろうか。『インプレッサ』にしろ、『ランエボ』にしろ、そんな野獣のようなパフォーマンス性が薄れ、心もち上品になってしまったような感が払拭できないのだ。

そんななか、「あくまでも客観的で中立的な比較をしてみたい」、と考えるようになったのは自然な成り行きかもしれない。こうして実現した今回の対戦ドライブ。「やるからには徹底してやりたい」、ドライバーとして西原正樹に白羽の矢を立てたのは、そうした狙いがあったのだ。「All Japan Gymkhana」で5回の優勝実績を持ち、過去には『インプレッサWRX STI』の、そして現在は『エボIX』のハンドルを握る彼なら、プロの立場から、冷静な分析をしてくれるはずである。早速彼のインプレッションを紹介していこう。

両モデルとも一番のネックは、その車重アップ。それも、グレードによっては既存モデルから最大約100kgアップと、かなりの加重となっている。次に目に付いたのは、トランスミッションのデザイン。『インプレッサ』では、シフト間隔が大きすぎるし、『エボ』に関してはグリッドが大きすぎるなど、既存のものに比べてパフォーマンス性に欠け、マイナスポイントとなっている。

『WRX STI』に関していえば、まずバランスの悪さが気に掛かる。スバル新開発のサスペンションシステム(ダブルウィッシュボーン)が採用されているわけだが、まだまだ課題の残る技術であることは疑いようのない事実だろう。アンダーステアが強いかと思いきや、一度パワーを全開にするとオーバーステアが強かったりして、コントロールにデリケートなテクニックを要する。さらに、条件の悪い路面での走行においてはその不安定さを直に体で感じるなど、「スポーティ」ドライブの特性でもあるとはいえ、それだけでは説明のつかない乗り心地の悪いクルマになってしまっている。
4000rpmあたりからトルクの限界を感じるようになってしまい、『インプレッサ』のベースモデルに乗っているような錯覚を覚え、「スポーツカー」という感覚ではない。回転数8000まで上昇するエンジンでありながら、やはり1470kgという重さはカバーしきれなかったようだ。

人生バラ色とはいかないのは、『ランサーエボリューションX(テン)』も然り。エクステリアデザインで点数を稼いでいるものの、100kgの車重アップはやはり無視できない。わずか2000ccのエンジンで支える車重はなんと1420kg!
とはいえ一度走り出すと、2000rpmあたりから持てる力を充分に発揮、アグレッシブなドライビングを堪能させてくれた。
さらにバランスのとれた運動性能もポイントは高い。道路やドライビングの条件に関わらず常に安定した性能を発揮、電子制御AWDも迅速かつ正確で、満足のいくものだった。

Conclusion:
結論
最近の傾向としては、スバルにしろ、三菱にしろ、運動性能のよりも車内の快適性に重点を置いているようで、世代を追うごとにパフォーマンス性よりも高級感のあるデザインが勝ってきたフォルクスワーゲンのゴルフGTIを連想させる。(ちなみに最新モデルではその傾向も弱まってきたようである。)
どちらのモデルとも、スポーティカーというよりはますますレクサスなどの提案する上品なドライビングプレジャーに近づく傾向にあるようで、『エボIX』、『RA-R』ファンの我々としては全く残念でならない。
スバル『インプレッサWRX STI』をとるか、三菱『ランサーエボリューションX』をとるか。非常に難しい選択ではあるものの、どうしてもどちらかを選ばなければならないとすれば運動性能に秀でた『エボX』だろう。チューニングアップ次第で出力300から320psといったパワーを楽しめるはずだ。
本格的なスポーティドライブを楽しみたいという人には、やはり『エボIX』ないしは『WRT STI 2006』を勧めたいところ。反面、『インプレッサWRX STI』、『ランサーエボリューションX』ともに、スポーティな走りを楽しめるファミリーユースカーを求める人には、自信をもってお勧めしたい。

Posted on 07/12/07 By G-A.G

 
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