ロータリーエンジン搭載車の発表で世界中を沸かせてからはや40年の歴史を培ってきたマツダ自動車。その歩みを記念して、現在唯一のロータリーエンジン搭載モデルであるRX8の特別仕様車「ロータリーエンジン40周年記念車」が発売された。
約5年前に登場したRX8。発売当初からの高い評価と人気は依然として顕在で、その型に収まらないパフォーマンスは数多くのファンを魅了し、当然その分だけの関連記事が書かれてきた。RX8についての記事なんて今さらかもしれない…とはいえやはりこの機会にRX8 Mazda Speed M’z Tuneバージョンを分析しないではいられなかった。
Mazda RX8 Mazda Speed M’z Tune, HDTV
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Mazda RX8 Mazda Speed M’z Tune, HDTV
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Mazda RX8 Mazda Speed M’z Tune, HDTV
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議論の本題に入る前にRX8の全般についてまとめておこう。ご存知のようにロータリーエンジンRenesis(由来はRotary Engine geNESIS)を搭載し、毎分9000回転あたりからのレブリミット設定!スポーツクーペと取り違えられやすいエクステリアながらも、本質はほかならぬれっきとした4ドア4シーターのセダン車(後部ドアはピラーレス構造)だ。そしてすべてのスポーティドライブファンをうならせるパワーを誇る。
ぞくぞくする走りで魅惑のモデルのRX7とは対照的に、RX8はスポーツ派とシティ派の全く趣向の異なる両者に対応するモデルとして登場。そのカテゴリーではおそらく最も優れたモデルとして位置づけられるだろう。
さて、いよいよRX8 Mazda Speed M’z Tuneへと話を戻そう。メカニズムに関してはタイプS同様の出力250ps、トルク126Nm、6変速トランスミッションの底知れない実力。タイプSと比べて特筆すべき違いといえばそのエクステリア。さらに鋭い切れ味を前面に出し、高速走行での路面インフォメーションをもしっかり捉える効果的な空気の流れを促すデザインとなっている。調整可能なビルシュタイン社製ダンパー(調整はもちろん専門ガレージで)、さらに耐久性およびパフォーマンス性のアップしたスポーツモーターステアリング、エンジンオイルの適温を保つ「オイルクーラー」、Mazda Speedのロゴ入りブレーキや高性能マフラーなど。
インテリアに関しては従来モデルと酷似しているものの、目に付くのはあちらこちらにきらめくMazda Speed のロゴ。ロータリーエンジンを象徴するフェリックス・ワンケルの逆三角形ロゴもその位置を譲るかたちとなっている。
といっても本当の違いを痛感させてくれるのはやはり走行中のマシン。とくに山地の多い日本の細い険しい道でその実力を目の当たりにした。理想的なシルエットに前後50/50の車重配分、頑丈なシャシー、このカテゴリーとしては軽い車重、そしてコンパクトでかつ比較的軽量のロータリーエンジンのもつ利点をまさに体で感じる。
その感触はカーブを重ねるごとにますます強くなる。そして同時に目に付き始めるその弱点。といってもたいしたことではない。その走行性能、プレーキ性能、シャシーの効能にしろどれをとっても恥ずかしくないものだ。ロータリーエンジンそのものの性能にまだまだ改善点が求められるということか。
レーシングバイクに跨っているかのなエンジン音にひとしきり浸った後、冷静にもどるとそのパワーの貧弱さが気になり始めた。S2000やBMW M3、フェラーリF430同様、レブリミットは毎分回転数9000あたりでの設定で、限界をしらない走る喜びを満喫すべくデザインされているはず。実際は5500tr/mmあたりからやや物足りない走行パフォーマンスとなり、9000に近づくにつれますます音ばかりでその割にはスピードのでていない印象が強くなってきた。もちろん正真正銘「速い」クルマ、残念なのは牙をむき始めるのに少し時間がかかるということか。具体的には100km/hに到達するのにおよそ6.6秒を要する。「時間がかかる」といってもそれもなにを基準にするかの問題だろう。
この否定的な議論が僕の最終結論ではない。RX8は常識を変えるバランスのとれたクルマだ。毎日のドライブに快適な「運転しやすいクルマ」でありながら走りの刺激を求めるユーザーにも十分応えうる実力を持ち合わせている。とはいえやはり気になるパワー不足。先駆者的なモデルだけに実にもったいないというのが正直な感想。一部のRX7に採用されていたBiターボなら、RX-8のトルク不足を補うのにちょうでは、と悔やまれるところだ。
Plus:
長所
デザイン
ロータリーエンジン音
安定した走行性能
販売価格(日本国内)
Minus:
欠点
やや物足りない出力
Conclusion:
結論
メカ、技術、デザインのどれをとっても、RX8はやはり特別なクルマだといえよう。一度シートに身を沈めるとスポーツドライブと快適な運転の相反する両者のかもし出す一種特殊な空気にのみこまれてしまう。まさに毎日の運転に適したクルマだ。日本国内での販売価格も実に手の出しやすい設定となっているところも無視できないポイントだろう。とにもかくにも、ヒトとは一味違ったクルマを探しているなら、まさにぴったりの1台…マツダ販売店へ急げ!
Posted on 31/08/07 By G-A.G