1月上旬、日産はスポーツファンのための新しいフェアレディZを発表した。デザインだけでなくエンジンなど技術面でもかなりの修正をおこなったという。
日産がフェアレディZのスポーツクーペを発表したのは2003年のこと。日本車にはない斬新なデザインが人気を博した。スカイラインの場合同様、日産はフェアレディが頂点に君臨していた70年代から90年代に若者だった世代の心をつかむ戦略に出たが、案に違わず、この世代が新しいフェアレディZに若返りの薬を見出したことで、フェアレディZの人気は高まった。フェアレディZの成功は当時の日本でもかなりのものだったが、アメリカやヨーロッパなどの諸外国でもこのクーペは同じくらい熱烈な歓迎を受けた。
Nismo Fairlady Z Test Drive, HDTV
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まるでおいしいワインのようにフェアレディZは年々熟成を重ね、パフォーマンスを高めてきた。2003年に行われたエクステリアの修正は比較的小規模なものにとどまったが、ボンネットのデザインが見直され、ぶさいくな2本のラインがなくなったことにZファンはすぐに気付いただろう。ボンネットは以前より少し丸みを帯びて、エンジンがより大きくパワフルになったことを予想させたが、同時にボディとの相性もよくなった。
ここで新しいエンジンについて一言ふれておこう。最も大きな批判はライバル社に比べて馬力が少ないというものだった。そこで日産はV6エンジンを搭載し、もともとは300ps(286Nm)たらずだった最高出力を313PS(358Nm)にまで高めた。
ベース車両だけで満足できる人もいるだろうが、われわれNihonCar.comはより以上の感覚を常に求めている。だから最新のフェアレディZ NISMOとカブリオレモデルのZを両方テストできたのはとてもよかった。フェアレディZとNISMOの性能は理論上おなじはずだが、実際はまったく違う。NISMOのエンジニアは剛性を高めるだけでなく、車体を軽量化して「モータースポーツ」にふさわしいスポイラーを設定することで、完璧な安定性とロードホールディングを実現した。
NISMOのオリジナル商品である。ベース車から変わっていない数字もあるが(エンジンの馬力やトルクなど)、マシンをよりアグレッシブなものとするためにエンジンにはさまざまな微調整が行われた。
このようなすごいマシンなので、日本のジムカーナで何度も優勝を飾っているプロドライバー西原正樹さんに協力を依頼してNISMOのすべてを引き出してもらうことにした。
群馬県の山道でエンジンを暖めたあとのテストで、西原さんと私は同じ結論に至った。日産とNISMOが行ったさまざまな試みにもかかわらず、パフォーマンスはわれわれが当然期待していいほどのものからはほど遠い、という結論だ。個人的にはこれ以上のものを期待していたので。たしかにNISMO の走行性能は非常に高いが、それでもパワーとトルクに少し欠けているように思えた。
今は亡きZ31にならって、今回のフェアレディZにもターボエンジンは搭載されていない。そのせいであまり「凶暴な」クルマではないのだろう。
NISMOファンに怒られる前に言っておくが、フェアレディZ Nismoは悪いクルマではない! 逆に体がシートに貼り付けられるくらい加速にすぐれた超ハイパフォーマンスなクルマだ。しかもそのバランスもいいので、誰にでも(もちろんベテランレーサーにも)運転しやすくなっている。だが、NISMOという名前がつく以上期待してしかるべき喜びを提供してもらうには、NISMO Zはすこし元気が足りないとあえて言わせてもらいたい。
350Z ロードスターモデルに乗って比べてみると、喜びとパフォーマンスというイメージにぴったりなクルマでびっくりした。
フェアレディZ Version Nismoには少しがっかりしたが、それでもあたらしいZのベースモデルが関心に値するいいクルマであることは認めねばなるまい。NISMOについていえば、今このモデルに最終的な判断を下すのは難しい。確かにパフォーマンスは高いが、期待したほどではない。だがNISMOやほかのチューナーがすぐに解決してくれるだろうから、NISMO Zもまもなく見た目どおりのパワフルなクルマになるだろう。
Plus:
--スタイル
ロードホールディング
NISMO
Minus:
--期待以下のパフォーマンス
ベースモデルに近すぎる特性
Conclusion:
--Nismo Zは期待していたほどの怪物ではないが、スタイルとパフォーマンス、安全性能がバランスよく混ざった賞賛に値する繊細なカクテルである。
Posted on 29/03/07 By G-A.G